更新日:2024/03/12

メリットと今後の課題について

どんなメリットがあるの?

メリット

まずは生活の質(QOL)が向上すること。自立支援は高齢者の自主性と尊厳を尊重し、本人と意思疎通を図りながら希望や要望を把握した上で必要なサポートを行います。その結果、高齢者が日常生活に必要な動作を自力でスムーズに行えるようになるため、社会活動にも積極的に参加できるようになりますよ。
また、家族の負担が減る、という嬉しいメリットもあります。自立支援を行うことで高齢者が家族や介護士に頼ることなく生活できるようになるため、介護に費やす時間や費用が減少します。時間ができるので仕事や趣味、休養に時間を充てられるようになりますよ。生活や心にも余裕が生まれ、高齢者との関係も良好になるでしょう。
さらに、介護度が改善する、というメリットも。介護度は高齢者がどの程度介護を必要としているかを示す指標のことで、日常生活動作の自立度によって「要支援1~2」「要介護1~5」の7段階で表されます。
高齢者が自力で生活できるように必要なサポートをすることによって体力や機能の維持・向上につながるため、介護度の悪化や事故の発生を防ぎ、安全で自立した生活が送れるようになります。

課題もある

このように自立支援は様々なメリットをもたらしますが、課題もあります。具体的にどのような課題があるのか見ていきましょう。
自立支援は高齢者が本人の能力に応じて自分でできるようにサポートするものです。しかし、自立を過度に求めると無理なリハビリや栄養摂取につながり、高齢者に負担やストレスを与えてしまう可能性も……。そうならないように、高齢者1人ひとりに適した介護の範囲と量を見極めなければなりませんよ。
また、自立支援は比較的介護度の低い高齢者を対象としているため、介護度の高い高齢者や経済的に介護が困難な高齢者に対して十分なサービスが提供されていない、という問題があります。それに加えて、地域によってサービスの内容や質が異なるので利用できないケースや地域間格差が生じることも考えられます。その結果、サービスが利用できる高齢者と利用できない高齢者に選別される可能性があることも否定できません。

地域の受け皿が不足している

自立支援は地域の関係者や団体との連携が必要です。自治体や専門職だけでなく、地域のボランティア、福祉施設、商店街、学校など、高齢者に関わる様々な人たちと連携し、高齢者の生活を支えるネットワークを形成しなければなりません。また、高齢者に地域の活動や交流の場を紹介して社会活動への参加や人間関係の構築を促すことも必要です。しかし、地域支援を行う人材や組織が不足して十分なサービスを提供できない、地域によって自立支援介護に対する考え方や予算配分が異なり利用者のニーズに応えられない、必要な情報提供や相談支援が十分に行われていない、といったケースもあり、受け皿が不足している状態になっています。

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